始めに
この創作物はフィクションであり、
実在の人物及び団体とは関係ありません。
しかし、こちらの認識不足により、
以前から活動されている方々の活動内容及び
創作内容と重複してしまう場合も考えられます。
この場合、相互の活動の住み分けの為に、
こちら側での名称変更及び内容の見直しなど、
公の場での発表の後、
プラン修正として考えております。
「こちらの創作物の内容について何かございましたら、
連絡をいただければ、
再考の後に内容修正いたします。」
この考えをこちらの基本的な活動方針とし、
この創作物の内容にて、
全ての皆さんに、このストーリーを贈ります。
報告書 (vol.1)
太陽系連合歴530年。
ここは、アステロイドベルトエリアの
あるポイントに存在する研究機関。
・・・の、下部に属する部門。
・・・の、さらに下の方~の
グループ外の請け負い研究室。
この研究室のカードリーダー端末に、
初老の男性が今日の出勤入力を行った。
「さて、今日はどうかのぅ。」
この人物の首にかけている
カードホルダーの名前欄には、
「研究員 スエオカ」と、名前が書いてある。
研究員スエオカは、前回のシフト終了時から
今回のシフト開始時までの記録されていた
システム履歴のデータをチェックしていた。
「ふぅ~、特に変わりは無くいつも通りか・・・」
と、コーヒーを口にした。
そして、次に研究室のメールボックスをチェックした。
すると・・・
「おっ、メールが1件来てる、
何なに~、所長からか・・・」
メールの送り主は、この研究室の上の方~の上司、
依頼元研究機関の所長からだった。
スエオカは、メールの内容を読んでみた。
メールの内容は・・・
「研究機関の組織改編により、
この研究室に、
「思考文化パルス」の研究協力への依頼及び
「報告書」の提示を依頼する・・・」
スエオカはメールを読みながらコーヒーを飲んだ。
すると、そこに・・・
「すえおかさん、どうしたんですか?」
と、体の大きさが50~60cm位の
ジュウシマツとカナリヤを足して2で割った様な
黄色のへんてこな鳥が、スエオカに話しかけてきた。
なぜ鳥がしゃべっている?
・・・という疑問については説明しておこう。
(依頼元研究機関のバイオテクノロジーにより誕生した
人間の言葉を話せる鳥類ベースの被験体のデータ収集
を目的として、この研究室に居候しているらしい。)
「ジョシュ君、この研究室に
新しいオーダーが入ったぞぃ。」
と、スエオカは、このへんてこな鳥に言った。
あたり前の様に会話をするスエオカとへんてこ鳥は、
どうやら研究者と助手という関係らしい。
「あたらしいおーだー?
どんなないようなんですか?」
「「思考文化パルス」の研究協力及び
報告書の提示というオーダーじゃ。」
「しこうぶんかぱるす~?」
・・・
思考文化パルス。
人類の文明社会文化の発展は、
自らの住まう環境と、人間及び動植物という存在を、
常に探究しつつ今も続いている。
そして、マシンテクノロジーとバイオテクノロジーの
発達により、この精度も向上していった。
このテクノロジーによる探究の中で、人類は
人間及び動植物の活動という選択と行動のプロセスに、
「思考文化パルス」という要素が、
自らの住まうこの宇宙に存在する事を認識した。
人類は、存在への理解とプロセスの解析により、
知性とは何かをさらに構築するべく、
この要素を専門とする分野にも力を入れていた。
そして、このプロセスへの研究協力の依頼が、
この最果て研究室にもやって来た。
「・・・という訳じゃよ。」
「そうだったんですか~、
でもすえおかさん、この「さいはてけんきゅうしつ」
で、そのような「こうどなぶんや」を
こなせるんですか?」
「心配しなくても大丈夫じゃよジョシュ君、
この研究室の設備なら充分対応出来るぞぃ。」
「そうですね、
「きょだいぐるーぷのせいさんりょく」による
「よさんぶんぱいのおんけい」をうけて、
「じゅんたくなよさん」を「わけてもらっている」
ことにより、「ちゅうこでもそれなりのせつび」を
「ていきょうされています」からね。」
「うっ・・・(トゲを感じる・・・)」
スエオカは、へんてこ鳥ジョシュの
ソフトでトゲのある言葉に、思わず言葉を詰まらせた。
「わかりました、
「いそうろうのわがみ」ではありますけど、
この「さいはてけんきゅうしつのはってん」のため、
「きょだいぐるーぷのおつかい」である
そのぷろせすに、ぼくもきょうりょくします。」
「・・・そうじゃのぅ・・・」
という訳で、スエオカとジョシュは準備を始めた。
「いろいろ気にする所もあるが、
ジョシュ君、まずは
「初回の報告書」の提出を準備するぞぃ。」
「「しょかいのほうこくしょ」のていじ?」
「そうじゃ、
相互契約の受理と契約継続の意思表示と、
こちら側の技術水準の説明もふくむ
グループへの報告をまとめるのじゃよ。」
「なるほど、
これはじゅうようなぷろせすですね。」
「ところで、
すえおかさんはこのいらいをどのようなかんがえで
おこなおうとしているのですか?」
「うむ、そこんとこに触れるのは良い質問じゃ。」
「人類は文明社会文化の発展により、
テクノロジーを発達させてそれぞれ生活しておる。」
「しかし、全ての生きる存在という個体全てが
このテクノロジーの発展を手に出来ておらぬ。」
「そうなんですか?」
「そうじゃ、
これまでの人類の歴史にも言える事じゃが、
「知る者」と「知らない者」の差が
発生してしまうのじゃ。」
「この知る知らないによる個体差の悲喜交々の結果が
環境の歴史みたいな部分があるのじゃ。」
「わしは、この悲喜交々に何か出来る事があるかと
常に考える様になってのぅ、
いろいろ試した結果、ここに行き着いた訳じゃよ。」
スエオカが話に夢中になり始めた時、
ジョシュは、「あ、またいつものながばなしか」と
サポートアーム付きカートに乗って、給湯室へ行った。
「人間という生き物はコミュニケーションを行う。
この個体からの情報による送受信は、
情報発信と受信を行っていく事により、
全ての個体に染み渡る様に出来ておる。
まぁ、時間はかかってしまうがのぅ。」
「しかし、この染み渡る情報網を伝うデータという
知る者から知らない者への情報送受信伝達は、
時に情報データの内容低下が激しくてのぅ。」
「この「データの伝達時のクオリティー低下を防ぐ為」
に、何か出来んもんかと考えておった。」
「そんな時に、
ここの上司の所長から声がかかって・・・」
「すえおかさん、
こうはんぶぶんはいつもきいておぼえていますから、
こーひーいれてきました、どうぞ。」
「うむ、そうじゃのぅ、
いただくとしようか・・・」
ジョシュの持ってきたコーヒーを受け取り、
スエオカはコーヒーを飲んで一息ついた。
「まぁ、分かりやすく言うと、
自らの発信する方法で、他者という
染み渡る情報網への入力を行う事を足掛かりとして、
これにより・・・」
「染み渡る情報網の精度の向上を目指し、
情報データのエラーを修正する説明を行い、
相互の方向性を確認調整した後、
相互のコミュニティーの発展の手伝いをする。」
「という感じじゃわぃ。」
「そうですね、そのへんのことは、
いぜんからなんどもきいていますよ。」
ジョシュは、炒り豆をほおばりながら
スエオカの話を聞いた。
「という訳でジョシュ君、
初回の報告書の作成に入るぞい。」
「ほふへふね、はひへまひょふ
(そうですね、はじめましょう)。」
炒り豆をほおばるジョシュにこう言ったスエオカは、
依頼元の研究機関への提出へ向けて、
「初回の報告書」を作成する事にした。
さてさて、どうなる事か。
続きは、次の回の話にて・・・。
次回予告
「ぼく~はここ~うなわったりどり~♪」
研究室の給湯室で、ジョシュが鼻歌を口ずさみながら
カートのサポートアームを器用に
タッチパネルで操作して、
食器を洗っていた。
「えいよ~うほっきゅう~はたいせっつだ~♪」
ジュワァァァ~~~・・・
さらにアームでフライパンを使い、慣れた手つきで
水煮しておいた豆を炒っていた。
「やくわ~りこなしってきょ~うあっすも~♪」
コポコポコポッ・・・
さらに、お湯を沸かした後
カップにインスタントコーヒーを入れて、
お湯をそそいだ。
「ぼんく~らはっかせ~のおってつ~だい~♪」
トレーにコーヒーカップと炒り豆の皿をのせて、
ジョシュは報告書を作成しているスエオカの元へ
サポートする為に向かっていった。
(つづく)
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